TDEという本物のエネルギーを伝える

2021年5月 PH講習会 [東京]
エネルギー対談 佐々木勇吉さん

調整師として活躍しながら、Facebookにエネルギー研鑽のノウハウをまとめて発表していらっしゃる佐々木勇吉さん。鈴木遙人会長がじっくりお話を伺いました。

◆佐々木勇吉
会員歴15年、18年前の事故での頸椎損傷による全身麻痺寝たきりの状態からエネルギーで復活。『エネルギーに不可能は無い!』という信念のもと研鑽を重ね、不可能を可能にするお手伝いをしている。

◎全ての病気やケガはギフト

鈴木●佐々木勇吉さんは、秋田県でTDE式調整師としてご活躍されています。今、Facebook でエネルギー調整に関する技術をどんどんご紹介されています。興味を持たれた方は、ぜひFacebookでも佐々木さんとつながっていただければと思います。今日はよろしくお願いします。

佐々木●こんにちは。よろしくお願いします。
 昨年の8月半ば頃からFacebookに「研鑽ノート」というタイトルで、エネルギー調整の基礎の基礎からずっと書いています。今日ここへ来る時も新幹線の中で不妊調整のことを183番に書いておきました。
 一つ一つの症例もありますが、エネルギー調整で肝心なのは基本の調整。トリートメントがその基本中の基本で、病気を治すのではなく、その方の状態が良くなります。
 私が治すのでも医者が治すのでもなくて、本人が、自分で、疾病なり病気なりケガなりを治すんですよね。エネルギーはその強力な補助ツールなんです。
 肝心なことは、病気は生活習慣から来るということです。私は以前交通事故で脊髄損傷して「一生歩けない」と医師から宣告を受けましたが、その事故にしても毎朝そこを通っていたから起きたわけですよ。
 そういう意味で、原因は全て自分にある。そういうことを納得した時に病気は治る。ケガも治ります。嘘みたいなことが普通にありますから。エネルギーは魔法ではないし、エネルギーが全てじゃない、現実が最も大事。そこだけは外さないでください。
 どうして「研鑽ノート」を8月の半ばから書き始めたかというと、実はその前の6月頃から急に視力が落ちたんです。小中学校の視力検査では「2.0」から落ちたことがなかった。よく見えるのが普通だと思っていたから、急激に視力が落ちた時、こんなことあるのかとびっくりしました。
 その時思ったのは、全ての病気やケガは神様からのギフト、贈り物だということです。今も大変な思いをされている方がたくさんいらっしゃるでしょうし、私の脊髄損傷した事故もそうだし、その3年後にまたマイクロバスにはねられてダンプの横に飛ばされた事故も経験していますが「それを乗り越えて今のオレがある」とかじゃないんですよ。貧乏人が必ず金持ちになるわけじゃないし、たまたま金持ちになった人が出世話をするだけで、みんな苦労してる。苦労すれば成功するとは限らない。
 ただ一つだけ言えることは、それを恨まなきゃ“成長”はできるということ。
 「なんであの事故が」と思っているとそこで終わるけれども、それでも飯を食べなきゃいけないとなんとか頑張っていれば、それは成長につながると思うんです。ハンディだとか不自由だとか思ってしまいがちだけれども、それは贈り物だから。それがあってこそのその方なんですよ。
 高齢になると体の機能が落ちることもあるでしょう。若い時のようにはいきません。それなりの障害や窮屈さ、そういうギフトをもらった上で、それをエネルギーでいろいろ遊ぶというのがコツです。決して恨まないことです。

鈴木●佐々木さんは「ガンなどの重い病気になった時に『いや、自分は大丈夫、これは乗り越えられる』と言った人が治っていく」と、おっしゃっていましたね。

佐々木●そうなんです。毎日のようにガン患者の調整依頼が来ます。私はエネルギー調整の宣伝は一切していないんですけどね。もちろん亡くなる方もいらっしゃいます。寿命だから亡くなるのであって、ガンの進行とは関係ないのね。
 ただ、この頃印象深いのが、いわゆる末期と言われた方が治療も諦めて「もう苦しいから楽にしてくれ」と依頼が来るんです。不思議なことに「この方は生きるな」「この方は死ぬな」とか感じるんだけども、「生きるな」という人の共通点は本人が死ぬと思ってないのね。
 おおっぴらに言うと怒られるんだけども、ガンが劇的に消えてしまうことは普通にある。またお医者さんを責めるわけじゃないけれども、エネルギーは何をやらかすかわかんない。「エネルギーを信じれば」じゃないんです。「その人がちゃんと生きようとすれば」だね。
 お医者さんでも、私でも、エネルギーのせいでもない。その人の生き方なのね。そして現実をしっかり生きることはエネラーとしても外しちゃいけない。大切なことです。
 あとは良いこと、悪いこと、物事が起きた時にそれをどう解釈するか。解釈力だね。
 私は20年前、50歳の時に車を運転していて追突されて脊髄が切れて体が動かなくなった時に、一瞬「これでしばらく寝ていられる」と思ったんです。
 当時は毎日睡眠時間が3時間くらい。「3日間ぐらい寝ていたい」と思うほどどうしようもなく忙しかったんですよ。その時に、信号で止まって、フーッと3秒ぐらいしてバックミラーを見たら、若い女性が運転するでっかい車が減速せず向かって来たのね。それを見ながら「ああ、このお姉ちゃん、これで免許なくなって大変だな。オレは寝てられる」と思って。その後3年間の地獄を想像できなかったからそんな呑気なことを思ってるんだけれどもね。
 でも、起こっちまったものはしょうがないですよ。相手を恨んでも体の痛みは取れないし、法律的な苦しみは向こうが負ってくれるし、その事故だって私も悪いのよ。だって私がその時そこにいたから。1分遅く、1分早くそこにいたら事故には遭わなかった。あの女性だって免許に傷がつかなくて済んだ。だから良い悪いじゃなくて、たまたまオレがいたから、その女性が来たから起きた事故なんだ。そういう時にね、残った家のローンどうしようなんていうことを考えてもしょうがないよね。とりあえず今晩のおかずを考えたほうがいい。それしかない。
 うちにも、3年後、5年後、老後が心配になって来る同級生がいっぱいいるんだけれども。馬鹿だね、すでに老後なのに老後の心配をしている(笑)。明日の命はわからないよ。人間いつ死ぬかわからない。人間は必ず死ぬんだよ。問題なのはいつ死ぬかわかんないこと。明日の朝、生きている保証は誰にもない。ただ、10年後、30年後に死んでいる保証もない。それが困るんだよね。でも、年金がとか、ローンがとか、そんな未来の心配で今日をなくす必要はない。
 皆さんが本当に真剣に悩まなくちゃいけないことって1つだけなの。エネルギーの使い方とか、そんなんじゃなくて、考えましょう。今晩のおかず(笑)。それを真剣に考えていたら今日は過ぎるわ。そしたら明日はまた今日でしょ。永遠の今日が続くんだよ。

鈴木●2020年12月の対談で、矢追純一さんもおっしゃっていました。「今」が大切なのであって、未来の老後を心配してもしょうがないって。

佐々木●わかります。今日を生きるのも楽でないのに、未来を心配してどうすんだってね。

◎ベースとなるのは基本の調整

鈴木●冒頭でも「肝心なのは基本の調整」とおっしゃいましたが、その調整について教えていただけますか。

佐々木●細かくは、私のFacebook「研鑽ノート」を最初から見ていただければ。読むのにちょっと時間はかかるけれど、詳しく書いています。
 基本中の基本は、頭蓋骨、骨盤、脊椎の調整、まさしくPHで教えている「身体バランス調整法」。これが全てなんです。骨一個一個の持つ意味、頭蓋骨がなぜこうなるかという意味、それから骨盤はなぜこう揃えなくちゃいけないか、内臓はなぜこの位置にないといけないか、あるいは皮膚、神経、血液、リンパ液、脳脊髄液などの流れを保つために、我々は骨格を調整して、筋肉を緩めてということをやっているわけですが、その基本調整がパーフェクトにできれば、他はいらない。
 基本調整というのは、まず背骨を整える。後ろから見たらまっすぐに、横から見たらきれいなアーチに、椎間板はちゃんと間をあけて。肝臓が腎臓が膀胱が…といった治療はお医者さんに任せればいい。その内臓を保つ腸間膜だとか腹膜だとか、あるいは例えば胃なら胸椎6番から、また腰椎2番から延びる神経がちゃんと胃に完全なデータを送れるように。そういう目的を持って背骨を整える。
 それらはただ、整体、整骨医的なことではなくて、背骨と全身を見てね。これが基本調整の肝心なところです。

鈴木●まず基本調整をしっかりやって、その後気づいたところを+αでやると。そういう感じでしょうか。

佐々木●そうですね。「この病気にはこのポイント」といったこともあるけれども、人によって違うし、同じ人でもタイミングによってポイントは動きます。動くけれども、大雑把にこういうところは有効だなということ「研鑚ノート」に書きました。
 ただいきなりそのポイントだけをやって症状が治るということではないから。しっかりと基本調整をやってからの話です。まず自分の生活を整えて、という話と同じだね。

鈴木●故・前本名誉会長がバランスを整えるというのが、全ての基本中の基本だとおっしゃっていました。

佐々木●近道はない。エネルギーは魔法でないから。私ね、自慢じゃないけど、1日24時間のうち28時間ぐらいはエネルギー漬けなの(笑)。

鈴木●4時間多いですよ(笑)。どこかほかの次元ででもやっていらっしゃるんですか。

佐々木●マルチタスクで、一度にいろいろなことを同時に考えながら過ごすクセがあって、その中で一番肝心なことに集中するんです。そんな面倒な話ではなく、エネルギーのことをちょっと考えながら、今晩は何を書こうかなとか、あの庭に何の花を植えようかとか考えている。ところが不思議なもので、そんなことを考えているとヒントがパッと来たりする。そんなこともあるから、気楽にエネルギーを使いながら生きようよってことだね。力んで取り組むとろくなことはない。

◎進行性難病のALSを発症

鈴木●佐々木さんは交通事故での脊髄損傷のご体験もおありですが、数年前に進行性難病のALSと診断されたそうですね。

佐々木●はい。ALS、筋萎縮性側索硬化症と診断されて5年になります。兄が医療関係者なので、慌てて大学病院に引っ張って行かれて「すぐ入院しろ。このままだと1年以内に多分動けなくなるし、3年ぐらいであの世だろう」と。
 冗談じゃないって。
 なぜ冗談じゃないと思ったかというと、不思議なものでその3ヵ月から半年ぐらい前に、盛岡のある事業家と、その人の同級生で15歳からずっとネギを作っているオヤジと、2人がALSになって、たまたま縁があってうちに来たの。
 それで、今思い返せば、基本の調整から、脳から何からエネルギーでいろいろいじってね…。
 ところが、3ヵ月くらい経った頃、2人とも「なんか少しいいなぁ」なんてしゃべっているうち、事業家のほうはえらい金持ちだから大学病院に入院したのよ。新薬の治験があるからって。新薬の治験と聞くとみんな魅力を感じて飛び込むんだけど、行った人は行ったっきり。
 もう1人のオヤジは貧乏で、ばあさんに「早く畑耕せ」なんて言われて治験に行けないからしかたない。「またババアに怒られた」なんて言って、月1回オレの所に遊びに来ては、いまだにネギ作ってる。
 そういうことがあったから、病院行ったら一生出て来られないという意識があったんです。
 ALSは残酷な病気で、手足など先のほうから順にだんだん体が動かなくなります。運動神経細胞の異常で徐々に筋肉が衰えて歩けなくなり、しゃべることができなくなる。よく眼球の動きで意思疎通するなど聞くでしょう? 物理学者の故・ホーキング博士もALSでした。
 自分で、なんか歩き方がおかしいと思ったんですよ。50年もやっていたのに指が動かなくてギターもやめたし。発症して5年目ぐらいからはほぼ体が動かなくなります。最後心臓が止まれば、あるいは呼吸が止まれば終わり。それを防ぐために、人工呼吸器装着の決断を迫られる。呼吸器装着率は日本では3割で、あと7割の人は「もういいです」と装着を断る。なぜ断るかというと、一度呼吸器をつけたら外せないから。体が痒かろうが痛かろうが、健常者と変わらない感覚はあるし意識もあるのに、やがて意思表示ができなくなる。すると死ぬまで拷問を受けるようなもの。苦しくてもつらくても死ねないんだよ。ついには眼球も動かせなくなると意思表示もできない。何もできない。外界との情報は一切遮断された状態で、真っ暗闇の中で黙って、痛みはある、生きていなきゃならない。「それでも呼吸器を装着して生きたい」と思う人が3割、「そうなりたくない。死んだほうがマシ」と思う人が7割。昨年亡くなった美容家の佐伯チズさんもALSでした。ALSを発表された時の動画を見て「車椅子にも乗っていないのにどうして死ぬんだろう?」と思った方もいらっしゃったかもしれない。そういう状況だったんですよ。その段階で装置をつける選択をしないと「つけなければすぐ死にますよ」と宣告されているんだもの。それを納得の上で「私は美容家・佐伯チズとして死にたい」と。命は大切です。大切ですけれども、体の苦しみを持ち続けて生きるだけの覚悟が私にはないね。
 だから、それを何とかせんといかんと思って、やっているのがやっぱりエネルギーの研鑽。大きな研鑽材料です。過去の自分をいじってみたりっていうのも、ALSに至る経緯があるはずだから、それを一つひとつ考えながら、今までの生活パターンと睨み合わせながらね。エネルギーは、いろんなヒントを前もってくれたり、後でくれたりしますから。

鈴木●これからもお元気で、どんどん東京にお越しいただきたいです。

佐々木●この世に用事があるうちはなかなか死ねないね。事故の後遺症の痛みがいまだにあるけれども「痛い」と言っても他人にはわかんないし、それにとらわれていると自分の今日を失うしね。痛かろうがなにしようが、今日はとりあえず生きている。
 実際今日もJR中野駅からここ、中野サンプラザまで歩く時もね、赤信号で立ち止まった。歩いていれば楽なんだけど、一度止まると、次に歩き始めるのはなかなか容易でないんですよ。セルモーターを回して…と、頭でいろいろと考えなくちゃならなくて。不便なことは不便だけども、それも研鑽のうちだと思うんだ。

◎新型コロナ対策の舌磨き

鈴木●佐々木さん的新型コロナの予防法について教えていただけますか。

佐々木●一番いいのはね、皆さん秋田に来たらいいんだよ。人いねえし、人来ねえし、だから感染率低いんだわ。現実的にね、エネルギーで予防するんなら、私が一番お勧めなのはノパルの『アンチウィルス』。あれはいいよ!

鈴木●ありがとうございます。

佐々木●あと、新型コロナウィルス予防対策もFacebook「研鑽ノート」120・124・156に書いています。内臓でも例えば虫垂、脾臓、副腎など、いじるところがたくさんあるので参考にしてください。新型コロナについて大切なことは、エネルギー調整よりも、マスク、手洗い、三密を避ける、黙食などの社会常識を普通に守ることですからね。
 もう1つ、それこそ現実的な予防策が舌磨き。手短に説明すると、マスクをつける機会が多くて、知らず知らずのうちに口呼吸していませんか? 鼻は素晴らしい粘膜のおかげで防御機能がありますが、 口は無防備。新型コロナウィルスが舌の舌苔で大増殖してしまいます。新型コロナウィルスは口内環境の悪化により爆発的な威力を獲得します。それを避けるためにも口呼吸をしないことと舌磨きです。歯磨きする時に、舌も磨く習慣をつけてください。

鈴木●というわけで今日は佐々木さんが舌クリーナーをご参加の皆さんにプレゼントしてくださいます。ぜひお役立てください。

佐々木●舌クリーナーは、薬局で300~500円くらいで売っていますから。1つを夫婦で共有して使うのもイヤだろうから、互いに揃えてね。なければスプーンのへりを使ってやってもいいです。歯ブラシでやると、味蕾を傷つけることがあるので気をつけて。力を入れずにそっとね。「口ってこんなに汚いの?」って感動するよ。今日お渡しする舌クリーナーには、コロナ除けのおまじないを入れてあるので使ってちょうだい。朝も歯を磨く時にちょっとやればいいんだから。
 もう一つ、舌磨きの重要なポイントは、ボケにくくなるなること。多少ボーっとなった人でもね、口腔ケアをしっかりすると覚醒するんだわ。エネルギーがおまけに応援してくれるから。ぜひ使ってみてください。

◎前本名誉会長から受け継いだもの

鈴木●佐々木さんは故・前本名誉会長が師匠というか、名誉会長のやられていることをしっかりと受け継いで来られましたよね。

佐々木●前本名誉会長については、10年も語り続けられるほどいろいろあるんだけども、手取り足取り教えていただいたことは自慢じゃないけど一度もない。ただ、なぜ私が全国の講習会へ頻繁に顔を出しては前本名誉会長を追っかけて歩いたかといえば、1回の講習会でたった一言でもすごい宝のような言葉が、ヒントが、出るんですよ。それを聞き逃さないために追っかけて歩きました。
 その中で最初におっしゃったことで、いまだに金言としてあるのが「エネルギーに不可能はない」。これはもちろん日常生活をきっちり送り、研鑽を続けた場合のことであって、エイヤッとやってできる魔法じゃない。前本名誉会長は「エネルギーは魔法じゃない」ともしばしばおっしゃっていました。
 もう一つ強烈に残った言葉は「ワシは駄馬じゃ」。サラブレッドはすごいスピードで走るけれども、2000m、3000mも走れば息が切れてしまう。駄馬はトコトコトコトコ、ゆっくりだけどいつまでも走る。だから一歩一歩確実に、駄馬のように進んでいればいい。「倦まず弛まず、駄馬は駄馬なりに進むしかないんじゃ」ということをよくおっしゃいました。細かい技術なんかを教えていただく機会は一切なかったんだけれども、していらっしゃることをじっと観察していると、何かヒントが見えてきます。私が今一番得意にしてる、エネストローでエネルギーを吹き込む技も、あれ前本名誉会長から盗んだんです。だいたいね、いろいろな皆さんの魔法のような技術のほとんどはね、高橋さんとか清水さんとか、あるいは北海道の八木橋さんをはじめとしたいろいろな調整師のしていることをジーッと見て、それをちょこっとひねってやってるだけだから。エネルギーだけでなく、たとえば本でも、音楽でも、美術でも、テレビ番組でもね、そこにヒントがあるんですよ。いいものはどんどんマネしてみる。
 昨夜、夢を見たんです。もちろん今日ここでお話しするというのが頭の片隅にあったのかもしれないけど、私はビデオでしか拝見したことがないんだけれども、山岸初代会長がちょうど1mぐらいの距離で、立っていらっしゃってね。何か言葉をくださるのかと思えば、ただじっと見てる。前本名誉会長も立っていらっしゃって、やっぱり何も言わない。今になって、何か質問すれば良かったなって思うんだけれども、目が覚めてから「ああ、明日東京に行くということが脳のどこかにあって、でもこうやってわざわざ見せていただいたから何か意味があるんだろう。お二人の共通点は何かな?」と。やはりエネルギーを発祥し、伝えて、鎖をつないで来られた方なんだね。前本名誉会長が最晩年によく言われたのが「このエネルギーは本物じゃから、わしらは伝えていく使命がある」っておっしゃっていた。義務じゃないですよ、使命。この世に生まれた使命ですよ。命をどう使うか。それを私は今日ぜひ皆さんに伝えたい。
 私たちはエネルギーというものに、TDEに巡り会いました。地球上に今およそ78億人の人間がいて、そのうち1億人ぐらいが日本人。人類始まって以来、こんな夢のような国で夢のような生活をしている民族はなかった。それだけラッキーな人間の中で、TDEに巡り会うごくごく一部の人で、最高のラッキーを持ってありがたい思いをしている。例えば今若い子に「日本は素晴らしい国なのよ」と言っても「それはわかってるけれども、貧富の差が」とか、悪いことばっかり言う。日本に今いて、普通にしていれば明日死ぬ心配はそんなにない。明日もしかすると死ぬかもしれないという国もたくさんあるんだからね。「日本人の年収は少なくなっている」と言っても、たとえば年収300万円といったら、世界では上位2%くらいに入るんだよ。縄文時代でも江戸時代でもない現代に、そのくらいの国に住んでいるんだよ。さらにエネルギーに巡り会っている。昔ヨーロッパ貴族の騎士道に「我々貴族はいざという時は命を賭けて庶民を守る」という精神があるの。その「貴族」を「エネラー」に変えて「我々エネラーは使命を持っているんだ」くらいの心意気で、自分たちが今携わっているこのエネルギーでね、研鑽し、進めていかないといけない。調整師としてサロンを開いてエネルギーで年間いくら売り上げて…そういうせせこましいことを言うんじゃなくて、エネルギーというものに携われていることに感謝してね、お金なんてあとでついてくるんだから、本当にお金に困ったら私に電話ちょうだい。「ガンバレ!」って言うから(笑)。

◎三位一体

鈴木●ではここからは佐々木さんへの質問コーナーです。質問のある方どうぞ。

会員●両親が90歳過ぎで、嚥下が怪しくなってきました。嚥下のエネルギー調整を教えてください。それから腰も曲がっていて、調整がやりづらいのをどうすればいいでしょうか?

佐々木●嚥下については「研鑽ノート」180に細かく書いています。基本調整をしっかりした上で、①股の内転筋群の腱を伸ばす ②膝関節内側靭帯 ③恥骨筋 ④横隔膜のエネルギー調整を行います。
 腰が曲がっている人については、「こんなに腰が曲がった人の調整をするんだ」と思うかもしれないけど、別に体をいじるわけじゃなくエネ体をいじるんで、私は気にせずまっすぐしますよ。それで見えない筋肉をいっぱいいじるの。大腰筋だとかね。大腰筋は横隔膜の端からももに繋がっている一番太い筋肉。足を上げたりする筋肉ね。それが縮むとそれが引っ張られて腰が曲がってくる。だから大腰筋を思いっきり伸ばしてあげる。それからそうしたお年寄りの特性として、顎が落ちている。蝶形骨も落ちているんですよ。だから顔がクシャッとなる。顔をひっくり返して顎をビューッと、蝶形骨をグーッと戻して頭蓋骨を調整すると、なぜか体も起きてくる。あれ不思議だよね。
 あとは足の距骨。8個ある足首の骨の中で、距骨は靭帯がくっついてない、ただひとつの足根骨です。パソコンのマウスのようなものをイメージして、エネルギーでテカテカに磨いて、それに細かいベアリングを貼り付けて、ピュッと油を吹いて戻してやる。周りの骨は距骨をベースに動くから。距骨をきれいにしてやるとなぜか足がラクになる。それを繰り返していりゃ、曲がった体でもなんとなく、伸びなくてもラクになるから。
 もうひとつ、お年寄りには腸を調整してあげましょう。特に大腸の下1/3の下行結腸。それから腹膜と胸膜などの筋膜ラインね(詳細は研鑽ノート66参照)、あれをきっちりいじりましょう。見えないところをいっぱいいじるといいですよ。

会員●やってみます。ありがとうございます。

鈴木●では最後に、技術的なものを1つ教えてください。

佐々木●では、大雑把に、今よりもっとラクに生きる方法をやりましょう。ちょっとしたトラブルやアクシデント、なんでこんなところで肘ぶつけるんだとか、なんであの角を曲がったら苦手な人が来たのとか、そういうことを避けるための良い方法です。
 鈴木会長、ちょっと立っていただけますか? ここに鈴木遙人の肉体があります。そして鈴木遙人のエネ体があります。そしてもう一つ、鈴木遙人のエネ体が本来所属していたもの…いのちでも愛でも光でも何でもいい、それがあって、三位一体なんです。ところがだいたいの人は、その3つが少し離れているんです。
 ちょっと向こうを向いてください。(会員さんに)遠慮しなくてもいいから、鈴木会長の体を横からグッと押してみて。※押された鈴木会長が軽く揺れる。
 じゃあ「三位一体」って思って、体とエネ体ともう一つのワケのわからないものを、ぐーっと手でかき集めてエネテープで縛ります。もう一度同じように押してもらいます。※今度はがっしりして動かない。

鈴木●エネテープで縛られた時に、グッと力が入るような感じですね。

佐々木●これを自分でやるんです。最近は少なくなったけど、蛍光灯からぶら下がっているヒモ、暗いところであれを探る時、外側から内側に手でたぐってみても逃げてなかなか捕まえられない。それが、逆手にして内側から外側にたぐってみると捕まります。エネ体などは体の近くにあるから、それを捕まえるために両手で水泳の平泳ぎみたいにして捕まえてみる。2回ぐらいやります。そうすると、体を押されてもしっかりする。
 立って、自分の周りに「ある」と思ってつかまえたもの(エネ体と、いのちなど本来所属していたなにか)を自分の中に溶け込ませます。これを朝起きた時とか、これから何か始めようという時に、ちょっと運動がなんかしているフリして、三位一体を意識して2回くらい水かきして自分の中に溶け込ませる。それから「よしやるぞ」と言うと、物事が本当にうまくいく。
 スーパーに買い物に行く時なんかもね、出かける前にこれをやると事故に遭いにくい。店に入ってからも「トマト買おうかしら」なんて迷わない。「トマト」と思えば、置いてあるトマトの山の中から一番いいのに自然に手がいく。悩まなくていい。
 ただここでもう一つ肝心なのは、いつも全てが順風満帆では面白くないということ。冒頭で「全ての病気やケガはギフト」だと言ったのは、闇夜があるから朝が嬉しいということなんだ。一日中ギンギラギンの太陽だったら死んじゃう。悪いことがあれば必ず同時にいいことは起きている。後から来たり、探すんじゃなくて、必ず同等の良いことが一緒に起きてるのよ。時間とか空間とか別にしてね。そういうことを考えると、どんなことがあっても悲観することは何もない。暗闇があればあるほど強い光をくれているわけだから。たまにこうして本来の自分を取り戻しておけば、人生は楽しい。そして、悩もう、今晩のおかずを!

鈴木●今日のお話の中で何かヒントを見つけて活用していただきたいと思います。ありがとうございました。